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小説 短編 『月のよる』 [創作]

今日はノドくんのお友達のおはなしです。


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リヴリー小説 中編 『七夕のうた』 [創作]

ぴかぴかだったお陽さまが、だんだん黒い雲に覆われてきました。

ノドくんは心配そうに空を見上げました。

「今日はたなばたさまなのになぁ・・。」

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リヴリー小説 中編 『野宿の夜に』 [創作]

これは、ある冒険の途中のお話です。

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リヴリー小説 中編 『五月五日の冒険』 [創作]

五月。

つややかな緑の森をノドくんとジャスミンさんとイェルクッシェくんは
連れだって仲良しのポイトコナくんの家に遊びに行きます。
少し奥に入ると、きらきらとした水面の川が、
いくつもある大きな岩にしぶきをあげながら割れ、輝いて流れてゆきます。
早速、イェルクッシェくんが手をあげて大きな声で言いました。
「この道より、岩を跳んで行ったほうが面白いよ?」
ノドくんとジャスミンさんが止める間もなく、岩の上にぴょんととびのりました。
高い所できょろきょろしていると思ったら、
「あっ!おさかなだっ!」と叫ぶと、ぱっしゃんと水の中に跳び込みました。
「わああっ!大丈夫?」
「きゃあ。気をつけてっ!」

ふたりが川岸に近ずくと、イェルクッシェくんはアゴをあげて鼻から上を水面からだすと
胸に抱えるように、黒っぽいおさかなを運んで来ました。
水の中のおさかなは横向きになったまま、川の流れに流されようとしていました。
3匹はおでこをくっつけるようにして話しました。
「お腹がすいているのかな?」
「あっ!釣り針が背中の所にささってるわ!ほら、ウロコが何枚かはがれちゃってるもの。」
「ごぼごぼごぼごぼがぼ。」
ジャスミンさんが袋からお弁当のミミズをおさかなの口元にさし出すと、
すぽんとおさかなが吸い込みました。
ノドくんはお指を器用に使って、釣り針を痛くないように引き抜きました。
イェルクッシェくんが川の流れに、そおっとおさかなを押し出すと
おさかなは尾びれをゆっくり振りながら、泳いでゆきました。
イェルクッシェくんはぴょんと岸に上がると、
ぶるぶるぶるとふわふわの毛に滴る水を飛ばして、おさかなに手を振りました。
「ばいばーいっ!今度はいっぱい遊ぼうねーっ!」


ずんずん川に沿って山道を登って行くと、ふいに滝がごうごうと現れました。
三匹はあんぐりと見上げました。
「すごいねぇ。こんなにお水出しっぱなしにしてて、無くならないのかなあ!」
「ちょっと怖いみたいね。あんな高いところから・・。
ああっ!みてっ!滝の上にミミマキさんがいるわっ!」
ノドくんはびっくりして見つめますと、
確かに小さなミミマキムクネが
今にも落ちてきそうな崖っぷちに立って滝の下を覗き込むようにしています。
「凄いなあ!修行しているのかな?よし、僕も行こうっ!」
ずんずん枝を伝わり、崖を駆け抜け、先に行ってしまうイエルクッシェくんのシッポを目印に
ノドくんとジャスミンさんも一生懸命に滝の上をめざしました。

最初に着いたのはイェルクッシェくんでした。
「こんにちはっ!何の修行しているの?」
ミミマキの女の子はびっくりしたように振り向きました。
「修行?ううん。
私ね、飼い主さんにお土産のお花を摘んでいるの。
ここにしかないお花なの。
ほらここにも。綺麗でしょう?・・・・っ!あっ・・。」
ミミマキムクネはバランスを崩すとつまづきました。
体が滝に向って吸い込まれようとした時、
イエルクッシェくんがジャンプすると両腕でミミマキムクネをしっかりとつかまえました。

でも・・なんてことでしょうか。
両腕はしっかりミミマキムクネをつかんだのに、体は宙に浮いたままです。
そのままふたりとも滝壺に・・!
いえ。ノドくんが間に合いました!
イエルクッシェくんの細い足首をなんとか片手でつかまえて、
反対の手で張り出していた木の根にしがみつきました。
「う・・うわあ・・。おも・・い・・。イェルクッシェくんっ!しっかりっ!昇って来てっ!」
イェルクッシェくんは身体を伸ばしたり縮めたり何とか登ろうとしましたが、
なんせ両腕の中には、ミミマキムクネがいて、しかも絶え間ない悲鳴をあげてしがみついています。
滝の上の崖では、ジャスミンさんが真っ青な顔をして、
ノドくんの名を呼び、イェルクッシェくんの名を呼び
根っこにつかまっているノドくんの腕を懸命にひっぱりました。

その時、意地悪な事に木の根がずるずると地面から抜け始めたではありませんか!
「きゃあああっ!!ノドくんっ!木が、木があっ!!」
ジャスミンさんが悲痛な叫びをあげて、ノドくんの腕にしがみつきました。
「イェルクッシェくんっ!諦めないで!がんばれっ!!もう少し・・。」
ノドくんは手がしびれて感覚が無くなって来ました。
でも渾身の力を込めて、下のふたりを持ち上げようとしました。

ああ・・それなのに・・遂に・・すっぽりと木の根っこは抜けてしまいました。
「ジャスミンさんっ離してっ!いっしょに落ちちゃうっ!!」
「いやあああああっ!!!」

激しい水しぶきで、羽根をもつノドくんも羽ばたくことすらできません。
遂に4匹は、落ちてゆく大量の水の轟音と共に
滝壺目指して枯れ葉のように落ちてゆきました。


その時、滝の下できらりと金色に輝く光が長く伸びました。
大量の水流を圧して、光は滝の下から上へと遡ってゆきます。
ノドくんの堅く瞑った眼の奥に、明るい光が差し込みます。
全身を抑えつけられていた水の力がふっと緩み、
友人たちはしっかりと抱き合って瞳を開きました。
4匹は水の力から逃れて、どんどん昇っていたのです。

ノドくんはぼんやり足もとに輝く金色の光をみつめました。
それは生き物のように身をくねらせながら、さらに高みへと昇ってゆきます。
イェルクッシェくんは立ち上がると腕を組んで顔をまっすぐにあげました。
「すすめーっ!天までとどけーっ!」
その光は、輝く金色のウロコにおおわれていました。
滝の上空に舞い上がり、旋回を始めたその姿は、一匹の美しい竜でした。
ジャスミンさんは、ミミマキムクネの肩をだいていましたが、
はっとしてぼんやりしていたノドくんの手をゆさぶりました。
「ノドくん、みて!ここのところの傷!」
ジャスミンさんが指示したその場所だけ、
規則正しく並んだ美しい竜のウロコが、逆さになったように見えました。
まるで・・なにか鋭いものが刺さったのを抜いた後のように・・。

竜はゆっくりと地面に降り立つと、背中の4匹は柔かい草の所にコロコロと転がり落ちました。
竜はそのまま天に昇ってゆきます。
「ありがと~うっ!」みんなは声を揃えてお礼を言いました。
そしてノドくんとジャスミンさんは、顔を見合せてにっこりと笑いました。
竜が太陽の中の光る一点となっても、いつまでもみんなは手を振っていました。

ミミマキムクネさんに、いっぱいみんなでお花を摘んで渡した後、
ポイトコナくんの家に着いたみんなは口々にこの話をしました。
ポイトコナくんは、「凄かったんだね!僕も一緒に冒険したかったなあ・・。」と腕組みをしました。
「僕、聞いたことあるよ?おさかなが、川をさかのぼって、滝を登ると竜になるお話。
子供の日の鯉のぼりは、それをあらわしているって・・。
きっとおさかなさんはいっぱい頑張って、竜になれたんだねっ!」


そしてしばらくお首をかしげていましたが、ぽつりと言いました。

「・・・でもどうして危なくなった時、移動の呪文を使わなかったの?」





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リヴリー小説 中編 『嘘』 [創作]

ある穏やかな春の日、ノドくんがジャスミンさんの島でお話しをしていると、
一匹のブラックドックがやってきました。

「あ、お泊りの旅をしているのね^^」
飼い主がいないのを確認して、ジャスミンさんが言いました。
「どうぞゆっくりしていってね?」
「いいな、いいなあ!ボクの所にはあんまりお泊りのお友達は来てくれないんだあ!」
ノドくんは羨ましそうに、体の羽根をほわんと膨らませました。
「ボクとも仲良くしてね?いっぱい遊ぼうね!」

ブラックドッグはジャスミンさんの飼い主さんにぺこりと挨拶しました。
「しばらくおじゃまします。ほんの少しご飯を頂ければうれしいです。」
ジャスミンさんの飼い主さんはにっこりと笑って言いました。
「ご飯なら心配しないでw
みんなで仲良くいっぱい遊んで行ってね?^^」

それから毎日3匹は、朝早くから、遅くまで
まっ黒になるまで島を駆け巡り、冒険をしました。
そんなある日、ブラックドックがぽつりとつぶやきました。
「ボク、ddをいっぱい見つけて、僕の飼い主にも、ジャスミンさんやノドくんの飼い主さんにも
お渡しして、喜んでもらいたいなぁ・・」
ノドくんとジャスミンさんはにっこりと顔を見合わせました。
「そんなこと、気にしないでいいんだよ?^^
きらきらのおもちゃなら、ボク、ちゃんとご飯買えるくらい持っているもの!」
「そうなんだね?」
「うん、うん。ボク嘘はつかないよ?w」
ブラックドックは少し困ったように首をかしげてそうなんだぁ、とまたつぶやきました。

翌朝、ジャスミンさんの島に行くと、ブラックドックはいなくなっていました。
「お家に帰ったのかな?よし、ボク、追っかけてみよう!」
ノドくんはブラックドッグの名を唱えました。

ノドくんが着いた所は公園でした。
ノドくんはぴょこんと跳び上がると、思わず眼を覆いました。
焦げ臭い匂いを放っている山のような黒いものは、モンスターのものでしょう。
その周りに様々な種族のリヴが、折り重なるように倒れていて
動かないもの、微かに手足を痙攣させているもの、
うめき声と泣き声と、血の匂いに足がすくみます。
ノドくんは叫びながら足をめちゃくちゃに動かして、お友達のブラックドックの姿を探しました。

少し離れた草むらから、求めていたブラックドックの声がかすかに聞えた気がして
ノドくんは立ち止まりました。
「ブラックドックくんっ!いるのかい?大丈夫なのっ?!」

ブラックドックの脇腹は大きく切り裂かれて、そこから息をするたびに血が噴き出していました。
ひと目見るなり、助からないのはノドくんにも解りました。
眼もすでに見えてはいないようでしたが、ブラックドックは
「ノドくんも来たんだね?」とノドくんの声の方にお耳だけむけました。

「ノドくん、みてよ。」
ブラックドックはとてもそんな傷があるようには見えないほど嬉しそうに話しかけました。
「ボク、いっぱい飼い主さんとジャスミンさんとノドくんにきらきらをとってきたんだ。
ほら、こんなにいっぱい!」

ブラックドックは小さな両手を広げて見せました。
でもそこには小さなオレンジ色のddがひとつ、握りしめられていただけでした。

「みんな、よろこんでくれるかなぁ!」

ノドくんはそのブラックドックの手を、ddごと握り締めてうんうん、と頷きました。
そして震える声でやっと言いました。

「うん。こんなにいっぱい、きっとみんなびっくりしちゃうね。」

ブラックドックは見えない眼を空に向けてにっこりとほほ笑みました。

「うれしいなあ!」

それきりブラックドックは動かなくなりました。
見開いた眼にはどこまでも澄んだ青空がひろがっていました。




ノドくんは自分の島に帰ってくるなり、僕の手に頭を押し付けてわんわんと泣きました。
「ボク、ブラックドックくんのこと、大好きだったんだよ・・?
それだけでよかったのにっ・・・」
長い沈黙のあと、ぽつりとノドくんはつぶやきました。

「ボク、初めて嘘ついちゃったんだ・・。」

それからまた長い事、ノドくんは大きな声で泣き続けました。



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リヴリー 短編 『半分こ』 [創作]

「大きな、大きなチョッコレートッ!ぼーくのぼーくのチョッコレートッ!!」

ノドくん 貰ったばかりの仲良しチョコをだきしめて
ジャスミンさんの所までとことことこ。


すると咲いたばかりの花の下 迷子のピグミーが泣いてます。

「大丈夫!泣かないでっ!僕のチョコレート半分どうぞっ!」

ぱっきん!

ピグミーは涙をふいてにっこりと。

「ありがとう!いただきます!」

ピグミーはぴゅうんと飼い主に呼ばれて戻ります。


ノドくんぴょんぴょん歩いてゆくと、転んで泣いているクンパの子。
おひざのすり傷 ふーふーふー。

「大丈夫!/cure !!痛いの痛いの、とんでゆけーっ!僕のチョコレート半分どうぞっ!」

ぱっきんっ!

クンパは涙をふいてにっこりと。

「ありがとう!いただきます!」


ノドくんすきっぷすきっぷ歩いてゆくと、大きなオーガが・・あれあれあれ?

「ミミズを食べようとしたら、お手々が容れ物からぬけないのー!」

「大丈夫!/small!!僕のチョコレート半分どうぞっ!」

ぱっきんっ!

オーガはほっと安心、にっこりと。

「ありがとう!いただきます!」


ノドくん るんるん歩いていると、大変!ブラックドッグが倒れてる!

「お腹が空いて・・動けません。もうずっと食べてないの。」

「大丈夫!僕のチョコレート半分どうぞっ!」

ぱっきんっ!

ブラックドッグはぽろぽろぽろ。

「あれ?ごめんね。足りないのかな?僕のチョコレート半分どうぞっ!」

ぱっきんっ!

ブラックドッグはお口にほおばりながらにっこりと。

「ありがとう!いただきます!」


さてノドくん ジャスミンさんのお家の前

「こんにちは!仲良しチョコどうぞなのっ!」

握りしめたヒトかけらのチョコを差し出します。

ジャスミンさんはにっこり笑っていいました。

「ありがとう!いただきます!とってもおいしい!」

ノドくん嬉しくなってにこにこにこ。

「ノドくん、待ってたの。ノドくんにいっぱいチョコ作ったの!
たくさん、たくさんめしあがれ」

ノドくんぴょんぴょん大喜び!

にっこり笑って言いました。

「ありがとう!いただきます!とってもとっても、おいしいやっ!」


日が暮れて元気に帰ったノドくんに
贈り物がどっさりと。
『美味しいチョコをありがとう!元気なチョコをありがとう!』

ノドくんにっこりぴょんぴょんぴょん。
今度はイェルクッシェくんのところに行かなくちゃ!



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リヴリー小説 短編 『たったひとつの願い』 [創作]

葉にたまった朝露が静かな水面に落ちるような、澄んだ水音に僕は目を開いた。
と突然、茶色のもしゃもしゃしたモノの鼻先が僕の鼻に触れた。
僕は叫び声をあげて3Mほど手と足を使って後ずさった。
犬はのっそりとまた僕に近づくと、
片方の口を少し上げると、ふふん、と言うように笑ったように見えた。
「なんだ?どうしたんだ?ここはどこなんだ?」
僕はなるべく犬から目を離さないようにして、周りを見渡した。

大きな河原だった。
きらきらと湖のようなほとんど動かない水が、はるか先の明るい岸まで続いている。
僕は思わず立ち上がり、犬から目を離して水の方へと歩を踏み出した。
が、足に水がつく前にぐいっと身体が後方に倒された。
犬が僕の服をくわえて、引き倒したのだった。

「うわああっ!」僕は慌てて立ち上がると後ろ向きに数十歩走ると、
不意に足元の感覚が失せて僕は悲鳴を上げながら落ちて行った。
 

暗闇の中で僕の名を呼ぶ声がする。
僕は上も下も斜めも横も解らないまま、声の方に向き直ろうとした。
「メグ・・メグッ!」

手を掴まれる感触。
僕はその暖かさにしがみつく。

「あっ!先生!気がつかれました!」

う・・・。
痛い・・。
体中が・・痛い・・。
動かない。

「おかえりなさい・・」
声を眼で追うとメグが涙でくしゃくしゃの顔で微笑んだ。
「覚えてる?事故にあったのよ?
ずっと意識がなかったの。
もう・・駄目かも知れないって・・。」

泣き虫なメグ。
僕たちはずっと一緒だって約束したじゃないか。

「犬が・・。」
「え?なに?」
「犬が戻してくれたのかな・・?」
「犬?」
「ああ・・。
あれは・・メグが昔飼ってた・・。」
「チコ?
・・夢をみてたの?」
大きくなった自分のお腹をそっとなでながらメグは優しく微笑んだ。
「この子が生まれたら、チコの話をいっぱいしてあげなきゃね。」


 「これで良かったのですか?」
天使がチコに静かに話しかけた。
「このクリスマスの夜に
たった一度だけ叶えてあげられる願いだったのですよ?
大好きなメグさんにもう一度会うことだって出来ましたのに。」
チコはぺろりと鼻をなめていった。
「オレは生きてるうちにしたい事はしたし、出来る事はやった。
メグにはちゃんとお別れも言えたしな。
これからの長いメグの人生を、
ずっとオレの代わりに彼にはメグを守ってもらわにゃならん。
・・・これがオレのたったひとつの願いだよ。」

天使はやわらかく微笑むと、チコの頭に手を置いた。
「チコ。さあ、神の庭にもどりましょう。」





この話は、去年のクリスマスに
その後のチコとメグはどうなった?っという有難いご質問をいただいて
これもリヴの掲示板3枚に渡って掲載したものです。
『バレンタイン』の続編にあたります。

ちょっと季節外れですけれどw

島の掲示板の恐ろしい所は、オチだけが残って流れてしまったものが、
たま~に来て下さったお客様の目に触れてしまうところですねww

チコの犬種、年齢、大きさは極力みなさんのご想像に余地を残したく
あえて明言していません^^
どうぞあなたの豊かな想像力で、僕の拙い文を補ってやってください^^




リヴリー小説 短編 『バレンタイン』 [創作]

オレはメグの足音のリズムで立ち上がった。

うんざりする甘ったるい匂いが鼻を打つ。
あああ。
またアレかよ。

オレは満面の笑顔のメグの顔を見上げて、申し訳程度に尻尾を振った。
「チコ~wもうちょっと頑張ってね~っw」

目の前のチョコレートケーキの山。
オレはもそもそと食べる。

不味くはないさ、
一生懸命作ったんだろ?
オレの子分と思ってたのに、いつの間にかオレよりでかくなってさ・・。
でも、これ幾つ目だよ!

う?
まだ持ってる。
それも食うの?

「これはだめw彼にあげるんだもんw大成功作品w
じゃ、行ってくるね~w」

彼?
なんだ?

ふう。
お腹いっぱいで眠くなってきた。

・・ん?
あの甘い匂いだぞ?

こら、おまえ何だ?
見たことないヤツめ!

あ、あれ・・?
気持のいい手だな・・?

「あらwすっかりなついちゃってw
番犬にならないわねw」

メグがそばに立った。
ああ、こいつが彼か。

うん、悪くないかも・・。
お陽さまの匂いだ。

バレンタインてのもいいもんだな。





これは2007年のバレンタインに、リヴの掲示板一枚で納める物語として掲載したモノです。

えがき切れない、言葉の足りない部分は
読む方のご想像にお任せして・・と言う、なんとも人任せなお話ですww

リヴリー小説 短編 『ただいま』 [創作]

『ただいま』 

ボクはさかさまになって、ゆらゆら揺れているボクの体を、試験管のガラス越しに見つめてた。

小さい小さいボクの体。
アノヒトはこれがボクだって気づいてくれるかな?

新しい体に入ってしまうと、ボクがボクであることを忘れてしまうらしい。
ボクをそっとなでてくれた優しい手も、いっぱいかけてくれた元気のでる言葉も、
笑ったこと、話したこと、泣いたこと・・
あんなに大好きだったアノヒトの事もみんな忘れてしまうのかな?

でも・・いいんだ。
体は選べないけど、ボクが行きたい人のとこは、
ここの神様がちゃんと行かせてくださるって言ったもの。
ボクがいなくなってあんなに悲しんでいるアノヒトに、
もう一度にっこり笑ってもらえるなら、ボクの思い出なんていらない。
だってボクの思い出はアノヒトがちゃんと持っていてくれるもの。
それに・・また新しい思い出・・作ればいいよね・・^^。

ここはとてもあったかくて、明るくて、痛い事も悲しい事もないけど、
ボクの心の中にはずうっと大きなアナがあって、
それを埋めてくれるのはアノヒトだけだって、ボクは知ってるんだ。

でも・・もし・・。

もしもお願いが叶うなら、
あの時言えなかった『ただいま。』が言えたらいいなあ・・。

ばいばい。ボク。
こんにちは、新しい魂の名前のボク。
今度こそアノヒトにうんとにっこりしてもらえますように。



こうしてノドくんは僕の所に「ただいまっ!」と言ってやってきてくれました。
これはノドくんがもっと小さかった時に半分眠りながら話してくれた
彼が覚えていないお話しです。

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