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エスカレーターの片側空け、という習慣。 [雑記]

僕はよく駅を利用する。

最近は当たり前のように上り下りのエスカレーターが各駅にあり
エレベーターも列を作って乗り込むのもよく見る風景だ。

歩行が困難で、このところ杖に頼って歩くようになって特に思うようになった。

「エスカレーターで脇を抜けて歩かれるのは、怖い。」

元気な時は健脚でならした僕ではあるのだが
病を経て歩行困難の上、腹に傷を持ち、
指もうまく使えなくなり、オマケに過度の貧血持ち。
身体的にはおそらく150歳くらいな体力で
しっかりエスカレーターの手すりに掴まってはいるものの、ぽんと肩を押されただけで
奈落の底へ落ちて行く恐怖がある。

一度かなり空いていた下りのエスカレーターの半ばほどで
軽い貧血を起こしたタイミングで、後ろから横を歩いて来たサラリーマン風の男性の足に杖が当たり
手から叩き落とされた杖だけが、階段の下まで落ちるという事があった。
僕はというとしゃがみこんで手すりにしがみついたおかげで、転落は免れたが
もし下に誰か、まして幼い子でもいたらと思うとぞっとした。

そのサラリーマン風の男性は、走って杖を拾い上げ、
また走って僕のところまで戻ってきて、平謝りに謝罪をしてくれた。

なぜ片側を空けて乗ることが、マナーのように言われるのだろう。
エスカレーター会社の人も、
片側だけに乗ることはバランス的にも早く壊れやすく、
そもそも歩くようには設計されていないので
とても危険だと盛んにPRしていた。

駅の混雑緩和のため・・という人もいるが
片側だけの一列に並ぶための混雑なら、
初めから二人ずつ乗れば2倍速く進むんじゃないだろうか。

確かにすべての駅に階段と、エレベーターがあるわけではない。
急いでいる人は階段行きなさい、といえない事情もあるだろう。



一昨日の病院の帰り、赤ちゃんを前に抱っこ紐でくくった若いお母さんが
件の駅のエスカレーターの空き側を、高いサンダルのかかとを鳴らしながら降りて行った。
もしひっかかって転倒して転落したら、まず一番のダメージはあの赤ちゃんだろうな、と
そう思いながらも、片側を開けて通らせてしまった僕も
その時は同罪だな‥と思ってしまった。



エスカレーターの片側を空けているということは、マナーじゃないと思う。
マナーというのは、周りの人に迷惑をかけないように忖度をすることだ。
元気で急ぎたい人の気持ちを慮ることではなく
年配者や身体的に不自由な人などの、気持ちを推し量ることこそがマナーじゃないだろうか。
狭く、動いているものに乗っている不安定な状態な人の横を、体をぶつけながら通るほどのことが
何故マナーとなったのかの方が不思議だ。

これは習慣でしかないと思う。
習慣は頭で考えれば、きっとなおせて行けるものだと僕は思う。


遅れそうな約束。
行ってしまいそうな電車。


それは果たして、誰かに大きな怪我や
取り返しのつかないことと引き換えにしてでも大事な事なのか。

僕も含め、頭でまず思考してみたいと思う。


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